住み良いお家と程良い暮らし

家づくりを通して経験した事やシアタールームの使い心地などを綴っています

壁、天井、 床の防音設計 − 我が家のシアタールーム

シアタールーム

こんにちは。ごっさんと申します。
前回は我が家のシアタールームの概要を紹介させてもらいました。

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今回は我が家のシアタールームの設計や構造について紹介したいと思います。
 

シアタールームをプランニングしてみる

シアタールーム 間取り 検証

前回も少し触れましたが、我が家のシアタールームはコストダウンの為に自分でプランを考えました。

当然プロのインストーラーに設計して頂いた方が間違いが無いですし、安心もできます。

でも高いんですよねー。大体インストール費や機材の設置工事費等で100万円超えする印象です。

ハウスメーカーや工務店にプランをお願いしても、やはりそれなりの追加費用が必要になりますし、そもそも経験・実績が無い場合も多いです。

という訳で、我が家は自分で設計し、機材の設置等も引き渡し後に自分で行う事にしました。

とにかく音を外に漏らさない事を最優先

シアタールーム

映画を観たり音楽を聴いたり、せっかくだから大音量で楽しみたいですよね。その為にはやはり防音性能を高める必要があります。防音とは具体的には以下の2つを指します。

遮音

空気中を伝わってくる音を遮断し外へ音が透過しないようにする事。要は音を内側へ跳ね返す事です。

吸音

音を吸収することで音の反射を防ぎ、音が室外へ透過することを防いだり、室内の音の反響を抑える事です。室外へ漏れる音を小さくするしたり、室内の音響効果を整える事です。

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まず場所について、以前紹介した通り我が家のシアタールームは2階の赤丸です。隣接する部屋はWICのみ、子供部屋との間には廊下があります。

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防音性能が落ちるため本当は窓無しにするのがベストですが、住宅である以上窓を設置する必要があるようです。なのでWICと同じサイズの小さい窓にしました。

我が家の立地上、窓を設置する西側に建物が建つ可能性は限りなく低いです。それでも防音対策に内窓を設置する事にしました。

我が家のサッシは全てホワイト。ダークブラウンの内窓を設置する事でシアタールームの雰囲気に丁度良い仕上りになりました。

YKKやLIXILのショールームで体感してもらうと解りやすいですが、内窓の効果は絶大です。

ただし、あくまで窓であって、壁のほうが断熱・防音性能は高いです。

また外光対策に防音・遮光カーテンを取り付けました。遮光メインで安価なものを選びました。

カーテンレールはIKEAのものです。色はホワイトなので塗装したいところですが、基本的にカーテンは閉めたままなので、そのまま使用しています。

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殆どのお家の壁には石膏ボード(ブラスターボード)の厚み12.5mmが使用されています。

我が家はそれに遮音シート1.2mmを貼り付け、更に石膏ボードの厚み9.5mmを重ねることで遮音性能を上げています。

※石膏ボード等を重ねるとその分部屋が狭くなります。注意!!

石膏ボードですが、12.5mmを二重にした方が厚みが出て遮音性能が高くなりそうですが、そう単純な話では無いようです。

音は波長なので、同じ厚みの石膏ボードを重ねても効果が薄く、異なる厚みのものを重ねたほうが波形が崩れる為効果があるようです。

本当は15mmか21mmにしたかったのですが、私が契約した工務店では普段取り扱っていないらしく、コストを抑えるために9.5mmとしました。

 
またいくら壁を厚くしても音の性質上、音は隙間から漏れる為、遮音シートを施工する際にはただ壁に貼るだけではなく、入り隅にも施工してもらいました。

入り隅とは壁と天井、壁と床のように二つの面が交わった所の内側の部分です。入り隅に遮音シートを施工することで隙間が無くなり遮音性が高まるため、室外への音漏れに対し効果が期待できます。

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吸音効果を高める為に。壁、天井、床下にはロックウール!!

下の画像はレイアウトを考えた際に作成したExcelを加工したものです。赤が外壁に面する壁、青が室内に面する壁です。

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赤色面は元々断熱材が施工される壁です。中にはウレタンフォームが充填されています。

青色面は通常であれば間柱があるだけで空洞となり、防音性能は石膏ボード頼みとなってしいます。

そこで青色面には断熱材であるロックウール100mmを充填してもらいました。

グラスウールやロックウール等の繊維系の断熱材は吸音効果があるため、吸音材としても使用されています。

天井

壁と同様に石膏ボードの二重貼り、遮音シート、ロックウールを施工してあります。

室内側からクロス→石膏ボード9.5mm→遮音シート1.2mm→石膏ボード12.5mm→ロックウール→天井裏となります。

当初、合板と床材の間に石膏ボードを挟む予定でしたが、理屈はわかりませんが床鳴りが発生する可能性があるとのことで不採用としました。

室内側から床材12mm→遮音シート1.2mm→合板24mm→ロックウールとなります。

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防音性能を上げた結果、断熱性能も上がったため、特に冬場は他の部屋よりも2℃程高くなります。

プロジェクターを使用していると排熱で部屋の温度が上昇してくる為、全館空調を使用しない季節が一年を通して最も厳しい環境かもしれません。

 
 
今回はシアタールームの設計や構造について紹介しました。次回はシアタールームの設計にあたり気をつけたところなんかを紹介したいと思います。

拙い文章で恐縮ですが、本日はここまで。ありがとうございました!